ミャンマー移民の生活と教育 2022年調査報告1

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学校からもらった教科書を見せてもらう。学校はコロナ禍で通学できないためLINEを使った通信授業が行われている

 2022年03月24日(木) 
 バンコク西部バンクンティエン区のミャンマー人居住地域で、現地のNGOスタッフが家庭訪問をし、日本の研究者はZOOMを使い、家庭内の映像を見ながらインタビューを実施した(上の写真参照)。

 同区は縫製、魚加工など小規模工場があり多くのミャンマー人家族が生活しているコミュニティである(下の写真参照)。

バンクンティエン区 google mapよりhttps://www.google.co.jp/maps/place/13%C2%B038’48.4%22N+100%C2%B026’40.5%22E/@13.6468683,100.4442161,1677m/data=!3m1!1e3!4m6!3m5!1s0x0:0x0!7e2!8m2!3d13.6467683!4d100.4445884!5m1!1e4

 
 インタビュー① カレン族母親(49歳)、13年タイに住む、家族構成:夫(草履・靴工場で働く)、子供1人、バンコク都立小学校1年生(COVIDのためオンライン授業: LINEを利用、課題を自分でやって、それを写真で先生に送る、先生はチェックして音声で送る)
 

 インタビュー② カレン族父親、ここから約十分ほど離れたズボン縫製工場で働いている。
妻も同じ工場で働く。子ども2人:11歳女の子、4歳男の子、11歳の女の子は2年前Covidが広まり始めた頃タイに来た。その後学校に通っていない。


 インタビュー③モン族母親(31歳)家庭内での縫製をしている。日によって朝からPM5時まで。夫(プラスチック工場)、子ども(男子10歳)、夫の兄2人同居、子どもはFRYにて1年間タイ語を勉強し、これから小学校1年生になる。オンラインでの勉強をする。
 

オンラインによるインタビューを終えて

 試行的に3家族の家庭を訪問しオンラインでインタビューすることで、家庭内の状況がリアルに分かった。学校の教材は学校側が無料配布しており、それを画面から確認することもできた。画面を通して勉強の場所や学習教材を撮すことで、各家庭には勉強机とか本棚といった「学習のための環境」はなく、各家庭では学校配布の教材以外に本や練習帳などを買い与えることはないことも分かった。今後、現地調査が困難な場合でなくとも、こうしたオンラインでのインタビュー調査は現地の協力体制があれば可能で効率的であることが確認できた。

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このサイトでは私が今まで行ってきた日本と海外(主にタイ)でのボランタリー活動についての研究・調査の紹介をしています。タイをフィールドとした教育調査は約30年になりました。

This website introduces my research and studies on voluntary activities I have conducted in Japan and abroad, mainly in Thailand. I have been conducting educational research in Thailand for about 30 years.